乳酸菌が作りだす「乳酸菌生産物質」
乳酸菌生産物質とは、その乳酸菌が作るもの(代謝物)の総称。
乳酸菌はお腹の中で乳酸、酢酸、ビタミンB群、短鎖脂肪酸、エクオールなどを産生しています。
乳酸は悪玉菌が増えるのを防ぐ、酢酸は腸の動きを整える、ビタミンBは細胞を元気にする、短鎖脂肪酸は脂肪の取り込みを制御し燃焼を促す、エクオールはシワ等、老化を防ぐ…というように、最近の研究で、乳酸菌生産物質と様々な病気との関係が次々と明らかになってきています。
例えば糖尿病では、腸内細菌が出す「短鎖脂肪酸」の量が減ると、インスリンの分泌も減ると言うことが分かっています。
腸内細菌をコントロールすることで、がんの予防になると言う事も分かってきています。
そのほか、脳にも影響を与え、性格や感情を変える働きに関与したり、腸内フローラが全身の健康を決めるまで言われるようになってきました。
最新の治療法として、腸内細菌を入れ替える「便微生物移植」が行われる臨床も進んでいます。
これは、健康な人から便をいただいて、水100ccに溶かしてチューブで直接腸内に入れ込むことで、病気が良くなると言われています。
乳酸菌生産物質は体の中から私たちの健康を支えてくれています。
乳酸は悪玉菌が増えるのを防ぐ、酢酸は腸の動きを整える、ビタミンBは細胞を元気にする…というように、乳酸菌生産物質は体の中から私たちの健康を支えてくれています。
「乳酸菌はお腹にいい」というのは「乳酸菌生産物質がお腹にいい」ということだったのです。
さらに、乳酸菌から作られた物質は、酵母菌など他の善玉菌のエサになり、その善玉菌が産生した物質がまた乳酸菌のエサになるという、腸内環境を整えるためには無くてはならない存在です。